アトピー性皮膚炎について | 阪神尼崎駅前皮フ科スキンクリニック

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2023,05,19

アトピー性皮膚炎について

アトピー性皮膚炎とはなに?

アトピー性皮膚炎は、皮膚がとても敏感でかゆみや炎症が起こりやすい状態のことです。皮膚は体を守るバリアの一部であり、アトピー性皮膚炎ではこのバリアが弱まってしまいます。それによって、外部からの刺激やアレルゲンにより、かゆみや赤み、腫れなどの症状が現れることがあります。

アトピー性皮膚炎は、世界中で広く見られる皮膚の炎症性疾患です。疫学的なデータによれば、一般的な推定では世界の幼児や小児の約15〜20%がアトピー性皮膚炎に罹患しています。また、多くの場合、成人になっても症状が持続することがあります。

完全に治癒することは難しいことが多いですが、適切な治療とケアにより、症状を軽減することができます。また、アトピー性皮膚炎を持つ人々は互いに理解し合い、支え合うことも大切です。専門の医師や皮膚科のクリニックに相談し、個々に合った治療方法やケア方法を見つけることが大切です。

 

アトピー性皮膚炎の症状を左右するものは?

【良くする要因】

  • 適切なスキンケア:
    日常的な保湿ケアや正しい洗浄方法を実践し、皮膚の乾燥を防ぎます。保湿剤の使用や温かいシャワーの後の保湿などが重要です。
  • アレルゲンの管理:
    自身がアレルギー反応を起こす可能性のある物質や食品を避けることが重要です。ハウスダスト、ダニ、花粉などのアレルゲンに対して適切な対策を行います。
  • ストレス管理:
    ストレスはアトピー性皮膚炎の症状を悪化させる可能性があります。リラクゼーションやストレス軽減の方法を取り入れることで、症状の改善につながる場合があります。

 

【悪化させる要因】

  • 乾燥と摩擦:
    乾燥した環境や摩擦により、皮膚のバリア機能が低下し、症状が悪化することがあります。乾燥した環境からの保湿不足や、粗い布地や摩擦の強い衣類などによる刺激を避けることが重要です。
  • アレルゲンへの暴露:
    アレルゲン物質に対する過敏反応がアトピー性皮膚炎の症状を悪化させることがあります。アレルゲンとなる花粉、ハウスダスト、ペットの毛などからの適切な対策を行います。
  • ストレスや情緒的な要因:
    ストレスや情緒的な状態の悪化がアトピー性皮膚炎の症状を悪化させることがあります。ストレス管理やリラクゼーションの方法を取り入れ、心身のバランスを保つことが大切です。

 

アトピー性皮膚炎の治療方法は?

保湿療法:

保湿剤の使用はアトピー性皮膚炎の治療で最も基本的かつ重要なステップです。乾燥した皮膚を保湿し、バリア機能を強化します。保湿剤は日常的に使用し、必要に応じて何度も塗布します。

局所ステロイド剤:

炎症を抑えるためにトピカルステロイド剤が使用されます。症状の程度に応じて、適切な強さのステロイドが処方されます。ただし、ステロイドの適切な使用方法や使用期間については医師の指示に従う必要があります。

非ステロイド性抗炎症薬:

ステロイド以外の抗炎症薬も使用されます。例えば、タクロリムスなどの薬剤があり、皮膚の炎症を抑える効果があります。

免疫抑制薬:

重症のアトピー性皮膚炎には、免疫抑制薬の使用が考慮されることがあります。免疫系の過剰反応を抑え、炎症を軽減します。デュピクセントなどの薬剤がこのカテゴリーに含まれます。

光線療法:

光線療法は紫外線療法とも呼ばれ、特定の波長の光を用いて皮膚の炎症を抑える効果があります。医療施設で行われる場合が一般的です。

抗ヒスタミン薬:

かゆみの緩和に抗ヒスタミン薬が使用されることがあります。かゆみを和らげ、快適な状態を維持するために使用されます。

 

アトピー性皮膚炎のクリニックでの検査やの流れを教えてください

症状の詳細な聴取: 医師は最初に患者の症状や病歴について詳しく聴取します。症状の種類、発症時期、かゆみの程度などを尋ねられることがあります。

  1. 皮膚の視診:
    医師は皮膚の状態を目視で確認します。炎症、乾燥、湿疹の範囲や程度を評価します。
  2. アレルギー検査:
    アトピー性皮膚炎の原因となるアレルギー物質を特定するために、アレルギー検査が行われることがあります。主な検査方法には、皮膚パッチテストや血液検査(特に特定の抗体の測定)があります。
  3. 他の皮膚疾患の鑑別:
    似た症状を引き起こす他の皮膚疾患(例: 掌蹠膿疱症、接触性皮膚炎など)を排除するため、必要に応じて追加の検査や評価が行われる場合があります。
  4. 治療計画の立案:
    医師は検査結果と症状を総合的に評価し、個々の患者に適した治療計画を立案します。保湿療法、トピカルステロイド、抗ヒスタミン薬など、適切な治療法や薬剤が選択されます。
  5. 経過観察と調整:
    治療開始後は、患者の経過を定期的に観察し、必要に応じて治療計画や薬剤を調整します。症状の改善や副作用の有無などを確認するため、定期的なフォローアップが行われます。

上記の流れは一般的なガイドラインですが、個々のケースによって異なることがあります。

 

よくある質問

Q: 重症のアトピー性皮膚炎は完治する可能性はありますか?

A: 完治することは難しいとされていますが、適切な治療と管理により症状を大幅に改善することができます。一部の人は成長に伴って症状が軽減することもありますが、アトピー性皮膚炎は慢性的な疾患であり、症状が再発する可能性があります。

Q: 重症のアトピー性皮膚炎を治療する上で、免疫抑制薬はどのような役割を果たすのですか?

A: 免疫抑制薬は免疫系の過剰反応を抑え、炎症を軽減する効果があります。重症のアトピー性皮膚炎において、他の治療法が効果的でない場合や副作用のリスクが比較的低いと判断される場合に使用されます。ただし、免疫抑制薬の使用には定期的なモニタリングと医師の指導が必要です。

Q: 重症のアトピー性皮膚炎に対して、他の治療法が効果的な場合はありますか?

A: 他の治療法として、保湿療法、局所ステロイド剤、非ステロイド性抗炎症薬、光線療法などが使用されます。これらの治療法は症状の軽減や炎症の抑制に効果がありますが、症状の重さや個人の状態によって最適な治療法が異なる場合があります。

Q: 重症のアトピー性皮膚炎の治療にはどのくらいの時間がかかることが多いですか?

A: 治療にかかる時間は個人差があります。重症の場合、症状を軽減するためには継続的な治療と管理が必要です。症状の改善には時間がかかることもありますが、定期的なフォローアップと治療計画により、寛解している状態を維持するのが目標です。

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