イボ・水イボの症状、治療法について

イボにはいくつか種類があって、一番多いのが手足によくできる尋常性疣贅といわれるイボでウイルスによる病気です。
ウイルス性いぼの原因はヒトパピローマウイルスと呼ばれるウイルスが皮膚に入り込み感染する疾患です。

他にも、よくお子様がなる皮膚科の病気でポックスウィルスの感染による水いぼや、ひじの内側や手の甲、顔などにいくつかまとまってできるピンク色で平らににもりあがるタイプの扁平疣贅というイボ、陰部にニワトリのとさか様にもりあがる尖圭コンジローマというイボもあります。

高齢者の方の首や顔などににできる老人性イボもありますが、これは多くの場合ウイルスによるものではなく皮膚の加齢による変化です。

• イボ(尋常性疣贅)

  尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)はヒトパピローマウイルス(HPV)が皮膚の角化細胞に感染して生じます。
  
  ウイルスに感染した角化細胞は分裂速度が速まるため、その部分の表皮が肥厚してイボになります。
  
  プールサイドや公衆浴場の脱衣所など多くの人がはだしで歩く場所でウイルスに感染することが多く、家族内では皮膚の直接の接触の他、共用しているタオルや風呂場の足拭きなどから感染することもあります。
  
  イボを放置しているとウイルスが増殖を続けてイボが大きくなっていき、他の場所や他人への感染源にもなりますので、できるだけ早期に治療した方が良いです。

• 水イボ(伝染性軟属腫)

  水イボは、正式には伝染性軟属腫という病気で、よくお子様がなる皮膚科の病気です。水イボはポックスウィルスというウィルスの感染が原因です。
  水イボは直接肌が触れ合わなくても、バスタオルやプールで使うビート板などを介して感染してしまうので、保育園・幼稚園では水イボにかかるとプールをお休みするという規則になっているところも多いです。
  
  水イボは皮膚が乾燥していたりするとかかりやすく、また広がりやすいとされます。
  命にかかわる皮膚科の病気ではなく、数ヶ月から数年単位では何もしなくても皮膚の免疫がついて、自然治癒します。
  
  水イボの診断方法は2つあります。
  診断は拡大鏡で見るとはっきりしますが、視診で診断がつき、米粒大くらいの白イボで 中央に凹みがあり、中身を出すと中から粥状の内容物が出てくることで確定診断となります。
  阪神尼崎駅前皮フ科スキンクリニックでは水イボの治療には保険適用で液体窒素を用いた処置を行っております。
  
  以前はピンセットを用いて処置しておりましたが、麻酔テープを使ったとしても痛みがありました。
  液体窒素を用いた水イボ治療の場合にはとくに麻酔テープを必要とせず、痛みも少なく好評のため、こちらを阪神尼崎駅前皮フ科スキンクリニックではお勧めしております。
  水イボは大人になって免疫機能が上がると自然に治りますが、治癒には時間がかかることと社会的な理由から取り除いたほうがよいという場面が多く、液体窒素による除去を推奨しております。

• 扁平疣贅

  扁平疣贅は、思春期の年代に多く発症するウイルス性のイボで、免疫力が弱くなっていたり肌荒れしてヒトパピローマウイルスが皮膚内に侵入できる傷(ひっかき傷やかすり傷)があると、扁平疣贅を引き起こしやすくなります。
  
  一般的なイボのように山のように盛り上がるのではなく、平べったく盛り上がり数mm～1cmほどの大きさで、一度に複数周辺に発症することが多いです。
  
  痛みなど自覚症状はなく、放っておいても年齢とともに自然に治るケースが多いです。

• 老人性イボ(脂漏性角化症)

  老人性イボは、脂漏性角化症と呼ばれる疾患で、紫外線や摩擦などが原因でできる腫瘍です。
  
  大きくなって日常生活に支障がおきる場合には保険適用での治療が可能ですが、美容目的での除去の場合は自由診療になります。
  
  液体窒素での治療も可能ですが、レーザー治療で簡単にきれいに除去することができます。