Medicine
アトピー性皮膚炎の治療薬
ミチーガ
アトピー性皮膚炎の最も辛い症状は痒みであり、その痒みをターゲットにした薬剤が新治療薬のミチーガです。
痒みを抑え、掻き破ることでさらに痒みが増強するという悪循環(itch scratch cycle)を断ち切ることでアトピー性皮膚炎の症状を軽減させます。
アトピー性皮膚炎の痒みの原因物質としてIL-31が中心的な役割を果たすと考えられています。
ミチーガはIL-31の受容体拮抗薬です。
また痒みの軽減に伴い皮膚症状の改善も期待できます。
ミチーガの使用にあたっては下記のような条件がついています。
- アトピー性皮膚炎に伴うそう痒(既存治療で効果不十分な場合に限る)
具体的にはステロイド外用薬を4週間、抗ヒスタミン剤を2週間使用しても痒みが取れない方 - 13歳以上の方
12歳以下の方は適応がなく投与ができません。
一方で中学生の方からミチーガでの治療を行うことができます。 - 多額の費用がかかります。
保険適応が認められていますが、3割負担の方で月4万円ほどの治療費がかかります。
尼崎市にお住いの中学生の方は医療補助を受けられる可能性がございます。 - 月に1回の来院が可能な方
ミチーガは4週に1回のペースで注射をするお薬です。 - 外用治療も併用できる方
現在、症状のコントロールに困られている方は、まずは阪神尼崎駅前皮フ科スキンクリニックにご相談ください。
デュピクセント
2018年承認されたアトピー性皮膚炎の新薬であるデュピクセントは、効果が抜群ですがデュピクセントはどんな方にも使用できる薬剤ではありません。
デュピクセント使用にあたっては下記のような条件がついています。
- 今までの治療で効果が不十分な中等症~重症の成人アトピー性皮膚炎患者
つまり、今まで通りのステロイド外用や内服薬で症状が改善するアトピー性皮膚炎の方にはデュピクセントは投与できないことになります。 - 15歳未満のお子さんには投与できません。
デュピクセントは小児への適応はありません。 - 多額の費用がかかります。
保険適応のあるデュピクセントですが、3割負担の方で月4万円ほどの治療費がかかります。 - 月に2回の通院、もしくは自己注射が可能な方
昨年からデュピクセントは外来処方できるようになり、自己注射をしていただくことで通院のご負担を減らせられるようになりました。 - 外用治療も併用できる方
上記のような条件がデュピクセントにはあります。
これらはたしかに厳しい条件ではありますが、画期的な薬剤でもあり条件をクリアできれば治療する価値のある薬剤と言えると思います。
阪神尼崎駅前皮フ科スキンクリニックではアトピー性皮膚炎に対するデュピクセントの導入や継続治療を行っております。
症状にお悩みの方はお気軽にご相談ください。